英検4級に合格するためのポイントと学習法

コラム一発理解!PODCAST版


このコラムを音声で聞きたい方はコチラの動画をご覧ください。PODCAST版に要約して説明しています。

 

1. はじめに 英検4級とは?


英検4級は、中学生の初期レベルを対象とした英語資格試験であり、小学生や中学生が英語学習の成果を試すための重要なステップです。英検5級よりも少し難易度が上がり、簡単な会話や文章の読解能力が求められます。
英検4級は、リスニング・リーディングの2つのセクションで構成されています。この記事では、英検4級の取得が子どもの成長にどのように寄与するか、試験の傾向や学習方法について解説します。また、効率的に学習を進めるためのオンライン教材の活用法についても触れています。

2. 英検4級を取得する意義


英検4級の取得には、英語の基礎力の向上のほか、次のような利点があります。

  • ①英語学習のモチベーション向上
    明確な目標があることで学習意欲が高まり、継続的な努力が促されます。英会話スクール等での英語学習は「楽しく」英語を学ぶことができるものの、学習のモチベーションを維持・向上させることが難しく、結果として英語学習から脱落してしまうケースが多くみられます。英検取得という明確な目標を設定することで、このようなモチベーションの低下を未然に防ぐことができます。
  • ②自信の醸成
    試験に合格することで達成感を得られ、さらに上の級を目指す学習意欲が湧いてきます。
  • ③将来的なキャリア形成への貢献
    私立中学校入試において優遇・加点が得られる最低ラインとして、取得しておくことで中学受験を一定有利に進めることができます。学校によって内容は様々ですが、取得に基づき英語試験を免除する優遇や、入試英語試験の得点加点などの措置を受けることができます。
    ※英検3級以上の取得で、より幅広い優遇や加点を受けることができます。英検の取得を通して、中学校入試をより優位に進めたい場合は、一般に英検3級以上の取得が推奨されます。なお、英検4級の取得で優遇・加点が得られる高校入試はかなり数が限られます。英検の取得で高校入試を優位に進めたい場合は、基本的に英検3級以上の取得を目指しましょう。
  • ④英語を使った実践力の向上
    英検4級では、英語を実際に使う力を試されるため、日常生活や学習の中での英語活用能力が高まります。

3. 英検4級の試験傾向と対策ポイント


◆リーディング(読解)

英検4級のリーディングセクションは、以下の4つの大問で構成されています。

  • 大問1: 単語・文法の穴埋め問題(15問)
    短い文章の空所に適切な語句を選ぶ問題です。単語力と文法知識が問われ、助動詞、過去形、比較、不定詞など、中学1年から2年レベルの文法が出題されます。語彙力と文法の基礎をしっかり固めることが重要です。
  • 大問2: 対話文の穴埋め問題(5問)
    会話の一部が空所になっており、適切な一文を選ぶ問題です。対話の流れを理解し、適切な表現を選択する力が求められます。日常会話で使われる表現や熟語を覚えることが効果的です。
  • 大問3: 並べ替え問題(5問)
    与えられた5つの単語を正しい順序に並べ替え、文を完成させる問題です。文法知識と語順の理解が必要で、文構造や品詞の役割を把握することが求められます。基本的な文型や重要な表現を覚えることが有効です。
  • 大問4: 長文読解問題(10問)
    長文を読み、内容に関する質問に答える問題です。広告文、Eメール、物語文など、さまざまな形式の文章が出題されます。具体的な情報(時間、場所、数字など)を読み取る力や、文章全体の内容を理解する力が試されます。多くの英文に触れ、読むスピードと理解力を養うことが重要です。

●対策ポイント

  1. 語彙力の強化
    日常的な単語や表現を幅広く覚え、文脈に応じて適切に使えるようにしましょう。英検4級で出題される単語の数は約1000語と言われていますので、語彙力の向上は最も重要です。文法の理解ももちろん重要ですが、語彙力のある生徒の方が圧倒的に有利です。約1000語というと非常に多く感じられますが、bookやappleといった基本的な単語を含めての語数となっているため、小学生でも十分に習得可能です。短い期間で覚えるきることは難しいため、試験に向け毎日欠かさず繰り返し学習することが大切です。
  2. 文法の理解
    中学初級レベルの文法事項を確実に理解し、問題に応じて正しく適用できるように練習しましょう。上述の通り、出題されるのは助動詞、過去形、比較、不定詞など中学1年から2年で学ぶ基本的な文法事項になっているため、覚えるべき知識はさほど多くありません。
  3. 読解力の向上
    多様な形式の英文を読み、要点を素早く把握する練習を積み重ねましょう。英文読解力の根本は単語力ですが、単語だけを知っていても英文をスムーズに読むことはできません。単語の学習をしっかりと進めつつ、様々な英文に触れることを通して「単語運用能力」を高めることが、読解力の向上につながります。
  4. 過去問演習
    実際の試験形式に慣れるため、過去問を活用して実践的な練習を行いましょう。過去問は書店で購入することができるほか、日本英語検定協会のホームページからダウンロードできます。

◆リスニング(聞き取り)

英検4級のリスニングセクションは、日常生活に関連する基本的な英語の聞き取り能力を評価することを目的としています。試験は約30分間で、以下の3つのパートに分かれています。

  • 大問1: 応答問題
    短い文が1つ読み上げられ、それに対する適切な応答を選ぶ形式です。日常的な会話表現や基本的な質問・応答のパターンを理解しているかが試されます。
  • 大問2: 会話問題
    男女2人の短い会話を聞き、その内容に関する質問に答える形式です。会話の流れや要点を正確に把握する力が求められます。
  • 大問3: 説明文問題
    短い説明文を聞き、その内容と一致する選択肢を選ぶ形式です。具体的な情報や要点を聞き取る能力が必要とされます。

●対策ポイント

  1. 日常的な英語の聞き取り練習
    英検4級のリスニングは、日常生活に関連する内容が中心となっています。日常的に英語の音声に触れ、音やリズムに慣れることが重要です。
  2. 基本的な語彙と表現の習得
    頻出する単語や表現を覚えることで、聞き取りの際の理解度が向上します。特に、日常会話でよく使われる表現や学校生活に関連する語彙を重点的に学習しておきましょう。見逃されがちですが、リスニング対策においても単語学習は非常に重要です。「知らない」単語を「聞き取る」ことはできません。リーディング対策も兼ね、単語力の向上に努めましょう。
  3. 過去問や模擬試験の活用
    実際の試験形式に慣れるため、過去問や模擬試験を活用することが効果的です。これにより、問題の傾向や出題形式を把握し、時間配分の感覚も養うことができます。
  4. シャドーイングの実施
    聞いた英語をそのまま真似て発音するシャドーイングは、リスニング力向上に有効です。音声のスクリプト(読み上げられた実際の英文)を確認しながら行うと、発音やイントネーションの理解も深まります。
  5. その他の注意点
    リスニングにおいては、「一語一句にこだわらない」ことがコツです。全ての単語を聞き取ろうとせず、全体の流れやキーワードに集中することが大切です。特に、質問文の文頭に注目し、何が問われているかを把握するようにしましょう。また、試験時間は約30分と比較的短いですが、集中力を切らさずに臨むことが大切です。単語力や聞き取る力が十分に合っても、集中力が切れ途中で聞き取りを諦めてしまい、結果としてスコアが伸びない、というケースは多くみられます。日頃から、決められた時間の中で集中して英語を聞くというトレーニングを積むと良いでしょう。

※「4級スピーキングテスト」について
「4級スピーキングテスト」は英検4級受験申込者が任意で受験できるテストで、4級の級認定には影響しません。「4級スピーキングテスト」は、パソコン、スマートフォン、タブレット等を利用し、インターネット上のスピーキングテストサイトで受験することができます。

4. 小学生・中学生におすすめの英検対策 オンライン学習の有効活用


オンライン学習のメリット

  • 自宅での学習は、時間や場所に縛られず、効率的に進められます。オンライン教材を活用することで、次のような利点があります。
  • ・自分のペースで学べる 繰り返し学習ができるため、苦手分野を重点的に強化可能。
  • ・進捗状況が把握しやすい 保護者も学習の進行度を確認でき、適切なサポートができます。
  • ・多様な学習リソース 動画や音声教材を通じて、リスニングや発音練習を充実させられます。

5. 英検4級取得に向けた学習スケジュール


最も重要な英単語学習は毎日学習することを前提とした上で、以下のようなスケジュールを参考に学習を進めると良いでしょう。

◆1か月前

短期間で集中して学習する場合、毎日のスケジュールを以下のように組みましょう。

  • ・1週目: 単語と文法の基礎固め。
  • ・2週目: 簡単な文章読解とリスニング練習。
  • ・3週目: 過去問を使った模擬試験。
  • ・4週目: 弱点補強と復習。

◆3か月前

余裕を持って学習する場合、以下の流れで進めます。

  • ・1か月目: 基礎的な文法と単語の習得。
  • ・2か月目: リスニングと短い英文読解習。
  • ・3か月目: 実践問題を解いて試験形式に慣れる。

◆6か月前

長期的なスケジュールでは、以下を意識して取り組みましょう。

  • ・前半3か月: 毎日少しずつ学習習慣をつけ、基礎力を強化。
  • ・後半3か月: 実践的な問題を解き、試験対策を進める。

具体的には、1週間ごとに目標を設定し、小さな成功体験を積み重ねることが大切です。

6. 保護者ができるサポート


学習環境の整備

オンライン教材や問題集を利用できる環境を整えることで、子どもの学習をスムーズに進められます。また、静かな学習スペースを確保することで集中力を高める効果もあります。

励ましと褒め方

小さな成功体験を積み重ねることで、子どもの自信とモチベーションを高めましょう。「毎日頑張ってるね」と声をかけるだけでも、学習への意欲が向上します。また、具体的な成果(例: 単語を10個覚えた、1つの過去問を解けた)を褒めると良いでしょう。

7. 英検4級試験当日までの注意点


試験当日の準備

  • • 受験票、筆記用具、時計を忘れずに準備する。
  • • 試験会場までのアクセスを事前に確認する。

緊張を和らげる方法

  • • 前日は早めに就寝し、リラックスする。
  • • 試験直前は新しい内容に挑戦せず、これまでの復習を軽く行う。
  • • 深呼吸をして心を落ち着ける。

また、試験終了後は結果に一喜一憂せず、次の目標を見据えることが大切です。

8. おわりに|英検4級合格のために


英検4級合格に向けた学習は、次のステップに進むための土台を築く重要なプロセスです。オンライン教材や過去問を活用し、効率よく準備を進めましょう。保護者と一緒に計画的な学習を進めることで、子どもが安心して試験に臨める環境を整えてください。
試験は単なる通過点であり、その先にある英語を使ったコミュニケーションやさらなる挑戦が本当の目的です。目標に向かって頑張る子どもの姿勢を見守り、適切なサポートを提供することが合格への鍵となります。